怪魚の憂鬱

フィッシュマンのマスクの歴史は複雑です。

様々なメーカーが製作し、表情もバラバラです。

初代が気に入っていたのは、やはりラウル一家のマスクだったようです。

あの独特の表情で”これぞフィッシュマン”と言う表情です。

しかしながら、長い間気になっていた事がありました、目鼻口の位置関係が悪いのです。

口に合わせると目の位置が下になってしまいます。↓

これはドスカラスも同じです、ドスカラスは丸顔で口と目の距離が近いのでフィット感があるのですが、フィッシュマンは面長な顔で位置が合っていません。

Jrとも話している時も「良いマスクは被って、自然と目の位置が安定するところ」と言っています。

ラウルのマスクはその”アンバランス”がいいのか?表情は確かにラウルと思わせるのですが、本人は目の位置が納得していないようでした。

そこで、私は目の位置を修正したマスクを納品しています。これは以前の製作した物

残念ながらお父さんはこの後他界されるのですが、ストレスの無いマスクで現役の時も入れたら変わっていたのかも!?

これはインカでしょうか。70年後期の三つ巴戦マスカラ戦辺りのマスクです。

この時代はテルレンカジャージとデザインセンスの高い職人がいた時代です。

私は少しでもストレスの無いマスクを提供したいので、目の鼻と口を修正しました。

尚且つ、表情が崩れて間延びしないように角度なども考慮して型紙を見直しました。

余談ですが、フラマのドスカラスは間延びして、ひどい表情になっていました、折角修正した物なのにこれじゃ台無しです。

 

このマスクは、久しぶりに制作意欲が沸いたマスクです。

表情の作り方は難しく、イケイケの鋭角な角度で”如何にも”と言うデザインは好まないので、昔のテイストを残して製作しました。

これはJrの元に渡り、その内試合で見られる日も来るかもしれません。

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