まんだらけの謎

ミル・マスカラス(Mil Mascaras)

まんだらけのプロレスマスクの謎

ネット上でプロレスのマスクを購入できる貴重なサイトの一つのまんだらけ

有名店だけに裾野が広いだけに様々なマスクが入ってくるようです。

そのマスクの概要

まずはこのマスクを見てみてください。

いわず言わずと知れた『マスカラス』ですが、、、、パワーワードが!

『プエブラ製』『ゴムラメ』

散々ビンテージ生地の貴重性を説いてきたわけですが、この緑ゴムラメは市場には一切出ないものです。つまり、緑ゴムラメのマスクはSSS級の貴重な物でビンテージマスクと思われます。

何か違和感が・・・・

プエブラ製のゴムラメであれば、70年代中後期80年前半で使用され、有名なのがリッキー戦でしょうか。

このマスクを見てみると、確かにゴムラメを使用しています。

しかし、数秒後この違和感が確信に変わります。

結論から言うと、プエブラ製ではありません。

根拠は

まず、この生地は現代では入手不可です、というとヴィンテージマスクという事になります。

そうなると、ゴムラメの激しい劣化があります。旧ラメは新ラメよりも伸縮率が違い時間が経つと硬化して伸縮率が低くなります。

解りやすいのは、喉テープの『皺寄り』です、中には出ないものもありますが、経年劣化により出ているものが多く、時間が織りなす確固たるヴィンテージの根拠となります。

黄緑ゴムラメの皺

草ラメの皺

まんだらけマスクを見てみるとつるっとした綺麗な状態です。見た目のヴィンテージ感はありません。

仮にソルチャさんのプエブラみたいに旧ラメが発掘されてプエブラに製作してもらったと考えたら?

今のプエブラの縫製とは全然ちがいますね。ソルチャさんのゴムラメと見比べてください。

もっと細かく言うと、セッティング、紐通しの角度、ピッチの幅、喉テープの処理、本体の形、縁取り、縫い幅、ミシンの癖(プエブラは足ふみミシン)などが違ってきます。

画像が悪く細かいニュアンスが解らない部分もありますが、以上の点を踏まえて贋作です。プエブラ製ではありません。

ではどうしてプエブラ製と名乗るの?

  • 持ち込まれた状態で、『プエブラ製です』と言われたら信じてしまうパターン。
  • もしくは『プエブラ』と表記する事で注目度が上がるので、少々疑わしくあったとしてもプエブラとする。

本物プエブラゴムラメであれば0が一つ足りません、40000円は破格です。

恐らく100%の確信はないにしても、プエブラと言われた以上プエブラ製として出品するが確信が無いので40000円にしたのかなと思います。

一体誰が作ったの?

個人は分りません、しかしセッティングの癖や縫製の癖を見ると見た事がある雰囲気があります。

製作者は日本人です。

その製作者が誰かに譲って、その譲られた人がプエブラとして売却したのだろうと思います。

ゴムラメは高額で生地を見つける事が宝くじレベルです、緑になると1等賞です。

それを手に入れて、製作ができるなんて羨ましい限りです。

緑ゴムラメマスク1枚分を50000円の価値は優にあります。

マスクではなく生地で欲しいですね。

善意と悪意

購入者は贋作と知って購入しているのか、知らないで購入しているのかは分りません。

このマスクがオークションに出てくると40000円以上の価値になります。

問題はまんだらけがプエブラ認定しているので、『見なしプエブラ製』です。

スーパーコピーレベルのマスクではありませんが、ゴムラメは本物です。

本物のマスクを手に入れるには?

S級以上のマスクを手に入れるのは、数年に一度のチャンスに一瞬の判断です。

ウェブに出た瞬間目の肥えたマニアが即買います。

普段から、良いマスクを良く観察する事、ソルチャの資料や昔の雑誌を見て観察し

知識を積み重ねるしかありません。

雑談

このマスクを見つけた時には既に売り切れていました。

私の周りのマスクに詳しい人達に聞いても皆贋作との意見でした。

皆さん表情や裏側の処理を見て判断していました。

スーパーコピーとしても確実にプエブラと一緒にはできません。

沢山の工程のあるものとミシンやその人の癖が必ず出るものです。

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