私はずっとその職人さんの持っている「バランスセンス」に注目しています。
例えば、リスマルクはアントニオマルチネスですが、ウンベルト、リンベルグ、アロン、プエブラなどなど、他の職人さんが作るとどの様に仕上がるかがその職人さんの世界だと思います。
幻ですが、個人的にはプエブラ製の「ファンタスマ」が見たかったです。
あのミスティコも初期は酷いマスクでした。
しかし、ローリンが整形すると、バランス、フィット感、縫製全てが揃った最高のデザインになりました。
その後、様々なメーカーがその型紙を意識した作りになっていました。
かと思えば、他の追随を許さないデザインもあると思います。
マスカラスの華麗なる2の目の離れたロペス2のマスクの再現は不可能だと思います。
自作屋さんが何年か前に出展した時もやはり違和感があります。
あの様な数字で表せない様な雰囲気は不可能だと思います。
復刻を強く意識すると、必ず壁にぶつかります。
そこを妥協するか、オリジナルや想像上で処理するか決める事になります。
オークションを見ていても、再現したい事はわかるけどやはり違うって事が良くあります。
日本で人気の初代タイガーマスクシリーズなんかは全種類のコピーであふれていますが、見る人が見たらどう見えるのでしょうか?
当時の豊島さんの縫製や実際に会って縫製の秘密を聞いたりしても
やはり難しい物です。
プエブラはタグが無い理由としては「贋作ができないほど」の自信があるからと言いました。
その通りです。しかし、その技術を見通せる人がいないのが現状です。
たまに真偽の程のメールを頂くのですが、贋作も結構あります。
プエブラのの特徴を細かく書くと、それを参考にしたマスクがオークションに出品させることがありました。
細かい解説は難しい思いました。
次回、続編ですが、ウンベルト氏の見立てでの各職人の特徴をご紹介します。
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