鑑賞しました。
フリッツ一家の話を描いた映画を見てきました。
皆様も知っての通りの悲劇的な一家ですが、なぜその様な結末を辿るかが描かれています。
ただ一つ最後に救いがあるので、まだ気持ちが救われる気がします。
全体的にケビンが中心に描かれております、それは最後の生き残りであり唯一の救いです。
映画では6男のクリスが出演していませんが、二時間の尺で自殺者が3人となると重すぎる為か出演はしていません。
80年代のテキサスの市場はWCCWで結構豪華なレスラーを呼んで興行をしていました。
それはフリッツの手腕だったと感じます。
日本人はカブキ選手や谷津選手がいた時代の様で、帳簿を見るシーンがあるのですが、ミスターヒトが書かれていて日本の痕跡があって嬉しくなりました。
世界チャンピオンの権威
当時の世界チャンピオンとは権威が大変強く、NWA世界王者はドル箱王者しか認められません。
そのチャンピオンをテキサスに呼んで息子たちと戦わせるとは凄い事です。
ホームの試合なので、世界チャンピオンよりもフリッツの方が声援は大きいです。
思い起こすと世界トップの選手が全日に来ていたなんて馬場さんの交渉力や外交が如何に長けていたかが映画を通して感じました。
当たり前に来日していた外国人選手がアメリカでは超スーパースターですから、昭和時代の日本プロレスは華やかでした。
後に、デビットは日本でフレアとベルト戦を行いました。
作中でも「スターになるには日本で成功しないとなれない」とのセリフもありその頃の日本の市場は
世界に誇れるものでした。
レスラーという仕事
集客ができる選手が正義の世界ですから、徐々に人気が減る場面もリアルでレスラーの精神が崩壊していきます。
これはプロレスの仕事をしている以上は避けられない事です。
日本はある程度許容されている部分はありますが、アメリカは大変シビアですね。
お父さんが成しえなかった世界チャンピオンの夢は息子に継がせる為に、日々プレッシャーを与え続けます。
兄弟間での格差もあり競わせます。昔のスパルタ教育方式です。
最後に
この映画では生々しい部分も結構あります。
苦悩と葛藤が入り混じり、完全実力社会、契約がなければ次はない。
そんなギリギリの戦いを生涯しなくてはいけないレスラー。
その戦いでの生き残りのデビットは今は孫も沢山いて、その中からはレスラーも出ています。
リングネームも『フォン・エリック』を名乗っている様です。
最後に呪われていると思い込むシーンがありますが、デビットの奥さんが「不幸が重なっただけ」と
いうシーンがあります。呪いに囚われていますが、父親の存在が逃れられない呪いだったのです。
雑談
次回はビンテージマスクの見分け方についてです。