フリアとは
1959年に素顔でデビューした後に1960年『ラ・フリア』に返信します。
当時はロペス製でしたが、そのマスクは以前ネットで見た事があります。
正確な職人のスタート時期は書いていませんが、1961年ぐらいから様々なマスクマンに納品をしていた様です。
特に『ブルーデモン』の専属職人なので、どの写真を見てもフリア製のマスクが多かったと思います。
日本ではブルーデモンはそこまで人気はありませんが、メキシコでは大変人気のマスクマンです。
後に様々なメーカーがデモンを手がけますが、基礎はフリアを踏襲しています。
亡くなるまで
この3枚
サンプルが非常に貴重なこの3枚を紹介していきます。
70年代の貴重なフリア製です。近年の縫製とは違うので興味が湧いてきます。
どこが違うのか?
まずは紐通しの形状が近年の物と違い古いものは幅がやや細く、内側に入っています。
内側シングル、外側ダブルステッチは後期も継続しています。
ベロ
フリアのベロは二重ステッチが多いのですが、古いのはシングルもあります。
外側ステッチの縫い代が内側なのもらしいですね。
ステッチ
この代表的な2枚はフリアの顔でもあります。
デモンの外側ダブルステッチ、2重革、フリアがデモンの様式を築きました。
解説動画(スペイン語)
YouTubeに紹介動画がありました。
動画によると、当時ロペス製のマスクが高額だったために、製作をするのですが、スボンを解体して、お母さんのミシンを使用して作り始めました.
一人目はエンフェルメロのマスクを制作したのですが、「ロペス製か?」と聞かれ自分で製作する事を明かして、後にエンフェルメロのマスクを更に整えて納品しました。
後にブルーデモンをエンフェルメロが紹介します、良い作りな上に安価という事です。
しかし、初納品の際はブルーデモンはフリアのマスクが気に食わなかった様です。
目のセッティングや素材の省略があった為です。
ブルーデモンはそれでも、彼のモチベーションを知り、チャンスを与えフリアも猛練習の後に
納得するマスクにする事ができました。最後までフリアがオリジナルでした。
マスク解説
動画ではフリアのカッティングにも触れており、よく彼の作品を見ると真の直線がない事を指摘しています。
フリアのマスクはどことなく柔らかい表情で、温かい雰囲気があると思います。
それは、曲線をうまく使い彼の世界観を出しています。
そして、接着剤を多様に使用し、鉛筆やチャコペンでのマーキングが多いのが特徴です。
彼のマスクの作り方は従来の作り方とは大きく違うと思います。
今はいないので詳細を知る事ができません、ある意味ロストテクノロジーになりました。
次回は一枚一枚の解説本編です。