【解析10弾】ブルーデモン フリア

ブルーデモン(Blue demon)

はじめに

ブルーデモンのオリジナルはフリアと前回書いた通りです。

洗練されたバランスはフリアがあってこそ後の後発メーカーに繋がっていきます。

では見ていきましょう。

2ウェイの厚めの光沢のある生地です。

この縁取りのバランスも良く、外側のダブルステッチも彼からと思います。

どのデモンを見ても縁取りが分厚いです。中には裏張りも革で作られているものもあります。

このマスクは合皮の2重です。

この十字を見てもわかる様にメキシコ式の上下で本体と皿を繋げる方式です。

裏側を見てみると全ての下糸が青色になっています。眉間のステッチは本体に貼り付けてから縫っているのが裏側を見るとわかりますね。

紐通しもフリア独特のデモンの形です。

紐通しは裏張りも合皮なので表の革はシングルです。

この様な裏張りを合皮のパターンはミシンの送りが悪くピッチが安定しない為に難しいです。恐らく縫う時は多めに潤滑油を使ってピッチを安定して縫っているのでしょう。

この丸みのあるベロがまたいいですね。本体とは違うジャージ生地になっています。

この様な丸みをつけるには折り返す時に端に切り込みを入れて裏返す事により、綺麗な曲線ができます。

表情もいいですね。70年代後期か80年前半ぐらいの作品と思います。

この完成形までフリア自身もかなり研究したことでしょう。

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