はじめに
ビクトルロメロはラウルロメロの実のお兄さんです。
ラウルさんのお宅に訪問した時も、ビクトルさんの事を尊敬しているのが言葉から良く伝わりました。
そのビクトルさんは短期間の製作時期の中でも初期と後期では違いがあります。
初期がインカ風の作りで後期になるとラウルロメロの様な作りになります。
前回のマティマティコは後期の作風と感じます。
では始めましょう。
PMSで先日販売されていた物です。
テルレンカ生地と白の革です。
デザインが秀逸で繊細です。
鷲のマークも繊細に黒ステッチされています。
大変良いデザインです。
角の所はまだ「三角止め」になる前の物です。
口の巻き込み方が縁取りのない『折り込み式』になっております。
鼻の外周は2周しております。
鼻の処理、口の処理共に大変美しいです。
この巻き込み処理は織り込んでいるだけではなく、中に一枚多く補強して処理しています。
なので、どの様に縫製したのかは謎です。
十字テープは細く縫い代多め
ロメロファミリーの初期に見られる凸のある喉テープ。
この紐通しも特徴的ですね。
昔これと同じ『エル•アルコン』を所有していました。かなり出来は良い物です。
どうでしたか?インディのレスラーだとは思いますが、雰囲気が良くさすがの佇まいですね。
最後に
このレスラーの詳細がわからないので、正確な製作年を特定するのは難しいです。
しかし、70年代の初期から中期にかけて作られてた物だと思います。
以前私が所有していた『エル•アルコン』も同じ処理のマスクでした。73から75、6年ぐらいの作品だと推測します。
目のカッティングも素晴らしく縁取りの曲線が綺麗に表現されています。カッターでこういうの形を切るのはちょっと大変です。
次回はゲレーロインカの代表作の紹介です。
雑談
旧ラメの金及び銀で何かマスクが欲しい方いますか?
旧ラメを部分解放しようと考えております。興味のある方はご連絡ください。