一体感の美しさ
物には道理があり、然るべきバランスがあります。
物作りに携わる人はその全体のバランスを見ます。
何か違和感がある場合は何か違うという事です。
マスクも同じ事です。
例えば、日本に良くある型紙にメキシカンはあまりにも不釣り合いです。
ドスカラスの本体ににマスカラスの模様を貼っても違和感だらけです。
ハーフマスクはマスカラスの本体に合わせているので、ドスカラス側を見ると
おかしいと思います。
マスクを観察するとその職人の感覚がわかる時があります。
この模様に対してこの様な本体をチョイスする感覚です。
全体的なバランス感覚の事です。
前置きが長くなりましたが今回はドスカラスです。
本体と縁取りのバランスを最重視しました。
私のマスクはステッチなど分かり易い箇所は下手くそですが、
バランスはとても意識します。
プエブラやラウルロメロのドスカラスが1番バランスが良いと考えるので
そのサイズ感とスケール感で製作しました。
小さめですがこれこそドスカラスだなと思います。
皆様のお持ちのマスクを見直す時には、バランスも見て何故美しいのか?
カッコよく見えるのか?を追求すると新たなる発見があると思います。
蛇足
飴色の深い色の深紅の素晴らしい革に出会えました。
しかしながら、量が少なく紐通しを継ぎにしました。
ロペスも継ぎをしているのを見ると、如何に革を大切にしていたかを考えます。
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