私は一から十まで自分の手で作業致します。
なので、この時の処理はこうだったなど、覚えています。
しかし、今回は既存のマスクの修復作業です。
その方の思いれのあるマスクを修復させていただくなど光栄なことです。
全力で作業を進めます。
今回は紐通しの修理です。
そして、この症状は初心者”あるある”でもありますし、私も極たまにやってしまう事がある症状です。
まずは外観です。
インベーダーです。メーカーは不明です。スポル生地に本革で作られています。
作りは雑ですが、修復には関係ない事ですので、作業を進めます。
これです。
これは紐通しの裏張りが線みたいになっています。
内側のステッチに縫われていますね、これは、良くある裏張りを重ねて縫ってしまい、解くのが面倒くさいので、そのまま切って
ステッチ部分の生地だけ残ってしまう現象です。こうならないように慎重に二重にならないように縫いましょう。
あともう一点
思いっきり穴が空いていますね、これは裏から裏張りを切っていく際に本体まで切ってしまうやつです。
これも良くあります。鋏をコントロールのしやすい物を手に入れ、慎重に。
解いていきます。
糸が”鳥の巣”になっていました。
紐通しを全て取り除き、くっつけて、裏張りを新調して縫い合わせます。
このマスクは糸が大変細いので取り外しが楽でした。そして、左右差がかなりあり、そこも調整致しました。
その”ずれ”も職人の”味”であったら余計な事ですが、やはり、左右がしっかりとしている方がいいと思います。
穴も無くなりました。
今回は修復が可能なマスクを手掛けてみました。
他の職人さんの製作したマスクを見るのは楽しい物です。
人間味のあるマスクや、機械で製作したような精密な物もあります。
十人十色なので面白い物です。
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