マスカラスのシワと寸法の秘密
このたびの西日本を中心とする豪雨により被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げ
70年代後期から80年代頭のプエブラ製マスカラスのお皿のラインにシワが寄ります。
尚且つ、被っているところを見てみると、顔部分のストレスが無く、皮膚が引っ張られている様子はありません。
ピッタリなのに、顔は余裕のある採寸をしているようです。
では、どこでこの寸法を合わせているのかというと、首のテープの部分です。
マスカラスの首周りは約44センチ前後ありますが、喉仏の部分が「エンドポイント」として、
固定されています、やや丈が深いのも特徴です。
以前中村先生のブログにも書かれていた事ですが、マスカラスの首にかけてのライン
の謎の記事がありました。
これはラメでは確認できますが、伸縮性の高いトブリンやテルレンカジャージになると、ピッタリしてきます。
そして、プエブラはお皿と本体が横ストレッチなので、縫製をかける時に、お皿の方が大きくサイズを取っているので
少し生地が余るということです。
マスカラスは余裕を持って被るのが好きだったようで、試行錯誤されてこの型紙を生み出したのでしょう。
単に生地を縫い合わせるだけでは無く、計算されているようです。
これがマスカラスだけではなく、サント、デモン、ウラカン、など様々なマスクも計算しているとなると膨大な量です。
先人のマスク職人の技量は凄いと思わせます。
皆様のご意見などございましたら、コメント欄かお問い合わせから頂けると幸いです。
かなりマニアックな記事になってしまいました。
型紙と縫製と技法を研究し、この様なシワができるとより近づいたと感じるわけです。
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