マスクの佇まい
横に置いた時のマスクを見たらどの様な雰囲気か分かります。
正解はありませんが、私の中での理想は旧プエブラやロペスの様な
顎のライン、マスクの丈、紐通しの角度とセッティングの仕方。
全てがバランスが良いと『平置き』が理想的な形に見えます。
もうここまでいくと、個人的な美しさの定義の話になると思いますが、
かの職人達はそこは計算していなく、悪魔で被った時の表情とバランスを見ていたはずです。
これが本来の目的です。しかし、今はコレクションやSNS上で様々なマスクを見る機会があります。
被ってバランスの良いものは、平置きしてもカッコイイのでしょう。
と私個人の見解です。
マスクの製作側は信念と意図を盛り込む事があります。
例えばファラオンの口空きが角張っているのか?
黒の模様とのバランスでそうしたのだと思います。
他の職人さんはあの処理はやりませんが、マルチネスのセンスでしょう。
マスク資料を色々見ていると如何に自分のマスクがまだ何か足りないか
わかります。
終わることの無い探求があるからこそ楽しいのでしょうね。
サントを製作しましたが、シンプルの中にバランスの奥深さが詰まっています。
簡単そうで簡単では無いマスクです。
本体を何度もバランスを見て作り直します。
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