かつてに少年はブラウン管の中のミルマスカラスに夢中になり、彼の入場に胸を熱くしました。
プエブラこと`アレハンドロ ロドリゲス`さんは、70年代から80年代半ばに来日した、マスカラス、カネック、ウルトラマンなどのマスクを手がけた物凄い職人です。
彼の素晴らしさは以前も書きましたが、ロペス一世(ラヌルフォ)のデザインを復刻しても、ブエブラ独特の美しい曲線で表現されて素晴らしいマスクを生み出します。
またデザインを生み出す能力も非常に高く、彼が考察したデザインは未だに人気です。
どの様にあのようなデザインが思いつくのか?
「デザインのヒントは沢山あり、例えば鶏のオーバーマスクはコーンフレークからインスピレーションをもらったんだ」
確かに色使いを見ると納得です。
しかし、ここからあの素晴らしいデザインを描く所が天才的です。
そして、縁取りと本体のバランスが絶妙です。
これも質問したところ
「マスクの縁取りに対して本体の在り方、例えばウルトラマンも皿のラインが高すぎるとカッコ悪い」
プエブラのマスクを見ていると、計算され尽くしているのが伝わります。
布に革を貼って縫うだけだと誰でもできますが、その細かい表現が出来る人は本当に一部だと思います。
プエブラという街は、芸術の街です。
ダウンタウンには長く連なった`画家ストリート`があり、到るところに装飾を施した芸術品が溢れています。
タラベラ焼きというプエブラの伝統陶器やカラフルな骸骨があったり、
アレハンドロさんは、芸術の街で生まれ育ったからこそ、その表現力を生かしてマスクに活かしているのかもしれません。
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